開業時の資金調達方法には何がある?おすすめの調達方法と注意点を解説

こんにちは。公認会計士・税理士の中明です。いざ開業しようと決意した時、資金面で不安に感じる方は多いと思います。創業時は特に資金繰りに苦労することが多く、この不安定な時期を乗り切るためにも十分な開業資金を調達しておくことが重要です。

今回はそんな開業時の資金調達にはどのような方法があるのか、またそれらの特徴や注意点についてわかりやすく解説していきます。

目次

①そもそも開業時に必要なお金って?(設備資金、運転資金)

②自己資金

③創業融資

④補助金・助成金

⑤その他

⑥江東区の創業支援制度

⑦まとめ

①そもそも開業時に必要なお金って?

開業時に必要になるお金として「設備資金」と「運転資金」があります。

設備資金・・・店舗を借りたり、機材を購入したりするためのお金

運転資金・・・人件費、光熱費、電気代など

例えば美容室を開業するケースを考えてみましょう。

あなたは今まで美容室で勤務してきましたが、ついに開業し自分のお店を持つことを決意しました。

そこで、まず店舗について不動産屋に相談し、また自分のイメージに合ったお店にするために内装工事についても内装業者へ依頼することにしました。またカットやカラーのための機材類や、顧客管理のためのパソコンも用意することにしました。

このように開業し。お店を開くにあたってかかるお金が「設備資金」です。今回の例でいえば、店舗の賃貸契約にかかるお金、内装費、機材費等が該当します。店舗については自宅開業の場合はお金がかからないかもしれませんが、開業にあたっては上記のように様々な設備資金が必要となります。

さて、テナントをおさえ、内装工事や機材についても準備が終わりました。しかし開業後に発生するお金はこれだけではありません。実際に美容室を経営していくためには、社員やアルバイトの人件費、店舗の賃料、光熱費、電気代等がかかります。

これら、実際に経営をしていくにあたって毎月払わないといけないお金が「運転資金」です。

特に創業当初は売上も安定しないので、資金繰りのために月々の出費(運転資金)については、最低でもいくら発生するかをしっかりとシミュレーションしておく必要があります。

また融資を受ける際にもこの「設備資金」と「運転資金」を分けて説明する必要があります。

さて、開業時に必要なお金の種類について確認した上で、資金調達の方法について説明します。

自己資金

まず、開業時のお金として自己資金があります。自己資金が十分にある場合は融資なども不要ですので、まずは開業時に必要なお金を計算して、自己資金でそれが賄えるかを確認しましょう。

また融資を受ける際も、自己資金をある程度ためておくことで審査上有利になります。資金調達の基本は自己資金をためておくこと、といえます。

創業融資

創業融資には日本政策金融公庫の創業融資と地方公共団体と信用保証協会を通じて金融機関から融資を受ける制度融資(銀行融資)があります。特に日本政策金融公庫は創業融資について積極的に行っているため、開業当初のオーナーにとっては心強い存在となります。また基本的に創業融資は無担保・無保証であるのも公庫の融資制度の特徴です。

創業融資については、こちらの記事でわかりやすく解説しております。

補助金・助成金

創業融資のほかに、補助金・助成金を申請する方法があります。融資と違い、補助金は原則的に返済が不要というメリットがあります。一方で、基本的に後払いなのでまずは自分でお金を払う必要があり資金繰りが一時的に悪化する可能性があります。また運転資金には使えない場合があるといったデメリットもあります。申請前に補助金の内容を確認しておきましょう。

また融資と補助金を併用するという方法もあります。まずは融資と自己資金で設備を購入し、その後補助金の交付を受ければ資金繰りを悪化させずに自己負担を減らすことができます。

補助金については、こちらの記事でわかりやすく解説しております。

創業初期から申請できる補助金として、「ものづくり補助金」があります。こちらは新製品の開発等に使える大型の補助金で、一年を通して受け付けられています。また創業したての企業については審査上有利になります(創業加点)ので、ご興味のある方はぜひ確認してみましょう。

ものづくり補助金のわかりやすい解説

またホームページの作成などには、IT導入補助金等も活用できます。

その他

創業融資、補助金等のほかにも、クラウドファンディング等といった方法もあります。

自身のビジネスでも活用できるか検討してみてもいいかもしれません。

江東区の創業支援制度

江東区で創業される方向けの融資制度があります。江東区で創業を予定されている方はこちらも検討してみるとよいかもしれません。

<融資対象となる方>

(1)次のいずれかに該当すること

事業主でない個人が、個人または法人の形態で

(ア)区内で創業すること。

(イ)区内で創業し、創業後1年未満であること。

(2)許認可の必要な業種については、事前にその許認可を受けていること。

(3)創業する業種が、東京信用保証協会の保証対象業種であること。

(4)創業に必要な資金の1/3以上の自己資金があること。

(5)前年分の所得税を納めていること。

(6)申込みの日において納期の到来している特別区民税・都民税を完納していること。

<融資金額>

・運転資金:1,000万円以内

・設備資金:1,500万円以内

(それぞれの限度額内で併用可。ただし、創業に必要な資金の2/3が限度です。)

<返済期間>

 6年以内(据置期間12ヵ月を含む)

<利率>

年2.1% ※平成25年4月1日紹介書発行分より適用

(ただし、区が1.8%の利子補助をしますので、実質0.3% になります。)

https://www.city.koto.lg.jp/102010/sangyoshigoto/yushi/shurui/7589.html

まとめ

・開業時に必要な資金には「設備資金」と「運転資金」がある。

・開業時の資金調達方法として、主なものには自己資金、創業融資、助成金・補助金がある。

・自己資金を基本としつつ、足りない部分は創業融資や補助金等をうまく活用

・融資と補助金を併用することもできる

・江東区で創業する場合の創業融資制度もある