[フリーランス・個人事業主] 確定申告直前の準備とチェックポイントを税理士が解説
こんにちは。江東区で税理士をしている中明です。
年明けになると、個人事業主やフリーランスの方々にとって大きなイベントの確定申告が始まります。確定申告に向けた準備は面倒に感じるかもしれませんが、ポイントを押さえればスムーズに進められます。この記事では、税理士の視点から確定申告準備や注意点、よくある失敗などをわかりやすく解説します。
目次
②現金経費やプライベート口座で払った経費などの漏れのチェック
1.やるべきこと
確定申告に向けてやるべきことを、順を追って説明していきます。
①領収書や請求書などを漏れなく集める
まず、1年間の収入や支出を漏れなく集計するために、すべての領収書や請求書を整理しましょう。例えばAmazonなどで購入した備品や消耗品の領収書はデータ形式で届いていることが多いので、紙のみでなく、データも漏れなく集めるようにしましょう。
②記帳をする
口座の入出金明細などをもとに記帳を行います。定期的に取引を記帳していない場合は、思い出す手間がかかり、予想以上に時間を要する場合もありますので余裕をもって作業を始めましょう。
また、会計ソフトの口座連携機能などを活用することで記帳を効率的に進められますので検討してみてもよいかもしれません。特に青色申告をお考えの方はおすすめです。
その他、プライベート口座と事業用口座を分けていない方は、事業用口座を作っておくと来期以降の記帳が簡単になります。事業用口座などについては、こちらのコラムで詳しく解説しています。
③決算仕訳を行う
日々の記帳でなく、年度末の締めのタイミングで記帳する仕訳を決算仕訳といいます。減価償却費や家事按分などがありますが、忘れずに行いましょう。
・減価償却:一定の金額以上の資産を購入した場合、すぐには全額が経費になりません。固定資産として計上して、減価償却を行って数年で費用化する必要があります。
・家事按分:自宅兼事務所の光熱費などは、事業使用部分の割合を算出して、経費として計上することができます。按分割合は、例えば『使用している部屋の面積の割合』など実態に即した方法で算出し、後で質問された際に説明できるようにしておきましょう。
④確定申告書等作成コーナーなどを活用する
国税HPでは毎年「国税庁 確定申告書等作成コーナー」を開設しています。
こちらも活用して申告書や決算書を作ってみてもよいでしょう。
[国税庁HP 確定申告書等作成コーナー]
https://www.keisan.nta.go.jp/kyoutu/ky/sm/top#bsctrl
2.チェックポイント
続いてチェックポイントについて解説します。
①口座残高と元帳の一致
12月31日時点の銀行口座の残高と帳簿上の預金残高が一致しているかを確認しましょう。よくあるミスには、口座残高が一致しない、帳簿上の残高がマイナスになっているなどがあります。一致しない場合は、何か取引の仕訳が漏れていることになります。1つずつ確認して原因を特定し、必ず一致させましょう。
②現金経費やプライベート口座で払った経費などの漏れのチェック
現金で支払った経費やプライベート口座を使った取引の記録が漏れていないかを確認しましょう。プライベート口座の年間の入出金明細をざっと確認してみるとよいでしょう。
またプライベート口座への入金などについても漏らさず売上高などとして計上しましょう。
③前期の申告書との比較
前期の確定申告書を確認し、今年の申告内容に反映すべき項目が抜けていないかチェックしましょう。例えば、一括償却資産の償却費などは年に1度しか仕訳を切らないので、うっかり忘れがちです。
その他、所得控除などについても漏れがないかざっと確認するとよいでしょう。
3.税理士に相談してみる
確定申告の準備を進めていく中で、どうしても自分だけでは分からない部分が出てくることもあります。そのような場合は、税理士への依頼を検討してみましょう。正確な申告ができるだけでなく、時間と労力の大幅な削減につながります。
4.まとめ
確定申告は手間がかかり後回しにしがちですが、事業の1年を振り返る良い機会でもあります。早めに準備して、余裕をもって期限内に申告を終わらせましょう!
確定申告の準備に不安がある方や、青色申告や節税対策などで悩んでいる方は、ぜひ一度専門家にご相談ください。清澄会計事務所では、フリーランス・個人事業主の確定申告を得意としており、節税のアドバイスや記帳のサポートも行っております。初回のご相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。