税理士が解説!フリーランス・個人事業主が確定申告に向けて今からやっておくべきこと

こんにちは。江東区で税理士をしている中明です。

今年も10月に入り、年末が近づいてきました。フリーランスや個人事業主として働いていると、毎年の確定申告は避けられません。スムーズな確定申告には、事前のしっかりとした準備が欠かせません。今回は、フリーランス・個人事業主が確定申告に向けて準備しておくべきポイントを解説します。

目次

1. 事業用の口座とクレジットカードを作成する

2. 領収書を整理する

3. 会計ソフトを契約する

4. 仕訳のチェックをする

5. 税理士に相談してみる

6. まとめ

1. 事業用の口座とクレジットカードを作成する

毎月記帳をしていない場合、半年前の請求書を見てこれはなんの支払いだっけ?経費になるものだっけ?プライベートの支出だっけ?と思い出すのに時間がかかり、ストレスを感じる方も多いのではないでしょうか。

毎月記帳するのが一番良いのですが、事業が忙しいとそうもいきませんよね。

そこで、事業用の銀行口座やクレジットカードを作成しておくことを強くおすすめします。これにより、売上や事業で使った経費をこの口座やカードで処理し、プライベートの支出と明確に分けることができます。

また、プライベート分と事業分が混ざった経費(家賃など、家事按分が必要な経費)は、事業用口座やカードで処理せず、プライベート口座で管理するとよいでしょう。そうすることで、事業用口座やクレジットカードで使ったものは事業用の入出金だけになるので、プライベートな支出と事業の経費をしっかり区別できるため、記帳のときに思い出す手間が大幅に軽減されます。

事業用口座やクレジットカードを作成するメリットについてはこちらのコラムで詳しく解説しています。

2. 領収書を整理する

事業で使った経費は、領収書をしっかり整理しておくことが大切です。特に、現金支払いの領収書は事業とプライベートな支出が混ざりやすいため、領収書にメモを残しておくと、後で役立ちます。

例えば、領収書に「○○さんとの会食について現金で支払い」などと記入しておくと、経費の内容がはっきり分かり、後で整理しやすくなります。

また、1.で解説した通り事業用のクレジットカードを作成して、経費はできるだけクレジットカードで払って、現金払いの経費を減らすことも記帳の手間の削減につながります。

3. 会計ソフトを契約する

青色申告を行う場合は、会計ソフトの導入を検討してみましょう。紙やエクセルなどで記帳することもできなくはないですが、簿記の知識がない方や初めて記帳する方には難しいかもしれません。会計ソフトは会計知識があまりない方でも記帳しやすいようにデザインされていますし、無料トライアル期間が提供されているものも多いので、まずは気になったソフトを試してみるとよいでしょう。

freeeやマネーフォワード、弥生の青色申告オンラインなどの会計ソフトを使うと、事業用口座と連携させることで日々の取引を自動で記帳してくれる機能などもあり、非常に便利です。

4. 仕訳のチェックをする

確定申告のご相談を受けた際には仕訳などを見せてもらうのですが、よくあるミスとして預金の残高がマイナスになっているケースがあります。

これは基本的にあり得ない状況です。この場合、仕訳ミスが起きている可能性があります。例えば、現預金の支払いを二重に記帳してしまったり、収入を入力し忘れたりすることで、会計ソフト上の預金残高が実際の口座残高とずれることがあります。仕訳を記帳した後に会計ソフト上の残高と通帳の残高が一致しているかを確認する習慣をつけるとよいでしょう。

5. 税理士に相談してみる

確定申告の準備を進めていく中で、どうしても自分だけでは分からない部分が出てくることもあります。そのような場合は、税理士への依頼を検討してみましょう。正確な申告ができるだけでなく、時間と手間も大幅に削減できます。

税理士によっては、顧問契約だけでなく、スポット契約(申告だけ)もやっている場合もありますので、まずはスポットで相談してみるのもいいかもしれません。

税理士への依頼方法についてはこちらのコラムで詳しく解説しています。

6. まとめ

今回は確定申告に向けてやっておくべきことについて解説しました。年末が近づくと何かとバタつきますので、今から準備を進めておくと、来年3月の確定申告が楽になるかもしれません。

確定申告の準備に不安がある方や、自分での対応に限界を感じている方は、ぜひ一度専門家にご相談ください。清澄会計事務所では、フリーランス・個人事業主の確定申告を得意としており、節税のアドバイスや記帳のサポートも行っております。初回のご相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。