個人事業主で開業したら、すぐに事業用の口座とクレジットカードをつくろう!

こんにちは。公認会計士・税理士の中明です。

個人事業主で開業すると、事業用の口座を作ったほうが良いと聞くことも多いのではないでしょうか。

私も、個人事業主の方には事業用の口座と事業専用クレジットカードをつくることをお勧めしています。

とは言いつつも、開業当初は色々と忙しくてつい口座の開設を先延ばしにしてしまっている、という方も多いのではないでしょうか。今回は、事業用の口座をつくらないとどんなデメリットがあるかについてわかりやすく解説します。

目次

①資金繰りがわかりにくくなる

②確定申告のとき、記帳が大変に

クラウド会計ソフトも活用しづらい

④税理士や従業員に記帳を依頼しづらい

⑤開業時に最低限すべきこと

⑥まとめ

資金繰りがわかりにくくなる

事業を行う際は、月にいくらお金が入ってきて、いくら出ていくかという資金繰りの把握しておく必要があります。開業当初は特に設備投資等で大きな出費があったりするため特にこの資金繰りの管理が重要になります。事業用の口座が分かれていれば、口座の残高をみるだけでざっと今まで事業でいくら稼いだか分かりますし、どこにお金がかかっているかや、詳細な資金繰りの分析も簡単に行えます。

一方で、事業用の口座を作っていないと、プライベートの支出が混ざってしまい資金繰りが把握しにくくなってしまいます。

確定申告のとき、記帳が大変に

開業時に、開業届とともに青色申告の申請を出す人が多いと思います。

青色申告することで最大65万の特別控除を受けることができますが、この特別控除を受けるには確定申告の際に「貸借対照表」を提出する必要があります。

この「貸借対照表」を作成するには、口座の入出金明細等をもとに年間の取引を複式簿記で記帳する必要があります。

事業用の口座を作っていないと、記帳の際に事業でかかった経費とプライベートの支出をいちいち分ける作業が発生してしまい、とても手間がかかってしまいます。

特別控除を受けるためにも、事業とプライベートの支出をしっかりと分けておくことが重要です。

青色申告のメリットや要件等についてはこちらのコラムで詳しく解説しています。

③クラウド会計ソフトも活用しづらい

クラウド会計ソフト(freee等)は、事業用の口座やクレジットカードと一度連携してしまえば、入出金の情報を取り込み、自動で記帳ができたりするため非常に便利です。

一方で、事業用の口座やクレジットカードを持っていないと、せっかく連携したデータにプライベートの支出が混ざってしまうため、プライベートの支出と混同してしまう等と、せっかくのクラウド会計ソフトの機能を十分に活用できなくなってしまいます。

税理士や従業員に記帳を依頼しづらい

税理士や従業員に記帳を依頼する場合は、事業で使用している口座の年間の入出金明細を渡すことになります。

この際、事業用の口座が分かれていないと、口座に含まれる支出について、いちいち事業の経費かプライベートな支出か説明が必要になったりします。

またその際プライベートな支出の内容も見られてしまったりしますので、気になる方は必ず事業用の口座を分けるようにしましょう。

開業時に最低限すべきこと

開業したら、まず(1)事業用の口座と、(2)事業専用クレジットカードの2つをつくるようにしましょう。

そして売上の振込先は事業用の口座に振り込んでもらい、経費は事業専用のクレジットカードで基本的に切るようにすれば、記帳の手間を大幅に削減できます。

その他、事業用の口座からの生活費の引き出しや現金で払った経費の記録等も最初にルールを決めてしまうと更に良いですが、まずは最低限、(1)事業用の口座と(2)クレジットカードの2つを用意しておけば良いでしょう。

まとめ

開業したら、まず事業用の口座と事業専用のクレジットカードを作りましょう。

事業用の口座やクレジットカードをつくるデメリットは特になく、しいて言えば最初の口座開設やクレジットカードの発行申請の手間くらいです。

口座開設し、事業用のクレジットカードと連携してしまえば、特にその後の手間もなく事務作業を大幅に効率化できるため、本業に専念することができます。ぜひ早いタイミングで用意するようにしましょう。