【江東区】個人事業主が初めて従業員を雇うときの手続きと年間スケジュール|税理士がわかりやすく解説(前編)
こんにちは。江東区で税理士をしている中明(なかあき)です。
開業して事業が軌道に乗ってくると、「アルバイトを雇いたい」、「スタッフを1人入れたい」と考える方も多いのではないでしょうか。 ただし、従業員を雇うと税務だけでなく、労働保険や雇用保険などさまざまな手続きが必要になります。 特に初めて従業員を雇う場合、
- どこに届出を出すのか
- どのタイミングで何をするのか
が分かりにくいという声をよく聞きます。 そこで今回は、江東区で個人事業主が従業員を雇った場合の手続きと年間スケジュールを、税理士の視点からわかりやすく前後編に分けて解説します。
※この記事では、従業員5名未満の小規模な個人事業を想定して解説しています。従業員数や業種によっては社会保険の取扱いなどが異なる場合があります。
目次
2-1. 税務関係(税務署):江東西税務署(住吉)、江東東税務署(亀戸)
1.個人事業主が従業員を雇ったときの年間スケジュール
まずは全体の流れを見てみましょう。
| 時期 | 窓口・提出先 | 手続き・タスク(略称) | ワンポイントメモ |
|---|---|---|---|
| 雇入時 | 税務署 | ① 給与支払の開始届(事務所開設届) | 雇用してから1ヶ月以内 |
| 税務署 | ② 納期の特例申請 ※任意 | 源泉税が「年2回払い」になるためおすすめ | |
| 税務署 | ③ 専従者給与の届出 | 家族に給与を出す場合のみ | |
| 労基署 (亀戸) | ④ 労災保険の加入(成立届・概算申告) | ハロワ(木場)の前にいく | |
| ハロワ (木場) | ⑤ 雇用保険の加入(設置届・資格取得届) | 労基署でもらった控えが必要 | |
| 毎月 | (社内業務) | 給与計算・支払・源泉徴収 | |
| 7月 | 税務署 | 源泉所得税の納付 (前半期分) | 【期限】7月10日 |
| 金融機関等 | 労働保険の年度更新 | 【期限】7月10日 | |
| 12月 | (社内業務) | 年末調整 | 扶養・保険料控除など |
| 1月 | 税務署 | ① 源泉所得税の納付 (後半期分) | 【期限】1月20日 |
| 税務署 | ② 法定調書合計表の提出 | 【期限】1月31日 | |
| 区役所など | ③ 給与支払報告書の提出 | 【期限】1月31日 | |
| 3月 | 税務署 | 個人の確定申告 | 【期限】3月15日 |
それでは、従業員を雇ったときに必要になる手続きと、毎月の業務を年間の流れで見ていきます。
2.従業員を雇ったときの手続き
従業員を初めて雇うと、以下のような届出が必要になります。
2-1. 税務関係(税務署):江東西税務署(住吉)、江東東税務署(亀戸)
まず税務署への届出です。
- 給与支払事務所等の開設届出書
- 源泉所得税の納期の特例の承認申請書(必要な場合)
- 青色事業専従者給与に関する届出書(家族を雇う場合)
「源泉所得税の納期の特例の承認申請書」(いわゆる納特)を申請すると、源泉所得税の納付を年2回にまとめることができます。事務作業の手間をかなり減らせるので、申請しておくのがおすすめです。
また、家族へ給与を支払う場合は「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出することで、家族への給与を経費にすることができます。
家族を従業員にするメリットや、青色専従者給与の注意点について、詳しく知りたい方はこちらのコラムも参考にしてください。
家族を従業員や役員にするメリットと注意点について分かりやすく解説!①個人事業主編
青色事業専従者給与のデメリットや注意点をしっかりおさえられていますか?
なお、江東区は税務署が2つあるので注意が必要です。
[国税庁HP 東京都墨田区・江東区]
https://www.nta.go.jp/about/organization/tokyo/location/besshi/sumida-koto.htm
各届出書の国税HPのリンクはこちらから
[A2-7 給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出]
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/annai/1648_11.htm
[A2-8 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請]
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/annai/1648_14.htm
[A1-11 青色事業専従者給与に関する届出手続]
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/12.htm
2-2. 労働保険関係(労働基準監督署):亀戸
次に労働保険の手続きです。労働保険とは、労災保険と雇用保険をまとめた制度です。主に以下の2つの書類を亀戸で提出します。
まず労働基準監督署(いわゆる労基)で労働保険の成立手続きなどを行います。
- 労働保険関係成立届
- 概算保険料申告書
[厚生労働省HP 亀戸労働基準監督署]
https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/kantoku/list/k-map-12.html
2-3. 雇用保険関係(ハローワーク):木場
その後、ハローワークで以下の手続きを行います。
- 雇用保険適用事業所設置届
- 雇用保険被保険者資格取得届
ここでよくある注意点ですが、雇用保険の手続きは労基ではなくハローワークです。 江東区の場合はハローワーク木場が管轄になります。
ちなみに、先に労基で手続きを行う必要があるため、亀戸 → 木場の順で行くとスムーズです。
[ハローワーク木場HP 事業主の行う雇用保険の手続き]
https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-hellowork/list/kiba/jigyounushi/koyouhoken.html
なお、これらの届出は特に通知などは来ないので、従業員を雇ったタイミングで、自分で提出する必要があります。
電子申請も可能で、それぞれ以下のシステムから提出することができます。 ただし、初めて従業員を雇う場合は書き方が分かりにくいことも多いため、窓口で相談しながら提出するケースも多いです。特に最初の届出はe-Govだと少し分かりにくいこともあります。自分でやるのが不安な方は、社会保険労務士や税理士に依頼するのも1つの方法です。
- 税務関係 : e-Tax
- 労働保険・雇用保険 : e-Gov
[e-Tax]
[e-Gov]
ポイント:社会保険は必ず入る?
社会保険には「健康保険」「厚生年金」「労働保険(労災保険・雇用保険)」などがあります。 ただし、個人事業で従業員5名未満のケースでは健康保険や厚生年金は任意になることが多いです。そのため、この規模の個人事業では「労災保険」「雇用保険」といった労働保険関係の手続きが中心になるケースが一般的です。
なお、業種や従業員数によって取扱いが変わるため、不安な場合は社会保険労務士へ相談するのがおすすめです。 また、家族が事業を手伝う場合は、労災保険や雇用保険の対象にならないケースもあります。通常の従業員とは少し異なるため注意しましょう。
3. 毎月行う業務
従業員を雇うと、毎月以下の業務が発生します。
- 給与計算・支払
- 源泉所得税の控除
給与計算では「源泉所得税」「雇用保険料」などを控除する必要があります。 給与計算を間違えるとトラブルの原因になったり、従業員の確定申告などにも影響したりする可能性があります。給与計算ソフトを利用する、もしくは不安な方は専門家へ相談するとよいでしょう。
4.まとめ:迷ったら専門家に相談を
ここまで、従業員を雇った直後の手続きと、毎月のルーティン業務について解説しました。 続く後編では、7月の「源泉所得税の納付」や12月の「年末調整」など、1年を通して発生する大きな税務・労務イベントについて解説します!
▼後編はこちら:【江東区】個人事業主が初めて従業員を雇うときの手続きと年間スケジュール|税理士がわかりやすく解説(後編)
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