パーソナルジムの開業や運営について、よくいただく質問をまとめました。
「開業準備」「資金繰り」「経理・税務」「事業拡大」の4テーマに整理しています。
これから開業される方、開業して間もない方は、ぜひ気になるところからチェックしてみてください。
開業準備 6問
あります。ざっくりと言うとこの3つです。
①事業用口座とカードを作る(プライベートと分けないとお金の状況がよくわからなくなる)
②開業届と青色申告承認申請書を提出する(期限をすぎるのが怖い)
③インボイス登録や融資など、最初の判断だけ税理士に相談しておく(後で軌道修正しづらい)
売上の目安はその人の固定費や生活費によって変わります。また、固定費や生活費が増える場合、生活するのに必要な売上はその金額以上に増えます。
当事務所の資金繰りシミュレーターで簡単に試算できますので、ぜひご活用ください。
また、豊洲などの湾岸エリアは家賃が高いため、同じ条件でも必要な売上が1.5〜2倍になることもあります。開業前に必ず一度計算しておきましょう。
パーソナルジムを開業するだけなら、特別な許可や届出は基本的に必要ありません。
なお、税務関係の届出として「開業届」と「青色申告承認申請書」をセットで出すことをおすすめします。提出先は、所管の江東西税務署(住吉)もしくは江東東税務署(亀戸)です。青色申告には65万控除といったメリットがあり、また融資を受ける場合には開業届のコピーも融資の必要書類になります。
全国的には比較的低コストなSOHOマンション1室が主流ですが、江東区の湾岸エリアはSOHO物件の家賃が高く、コスト優位性が薄れがちです。亀戸・砂町エリアのテナントや東陽町のオフィスビル内など、エリアによって現実的な選択肢が変わります。
開業エリアを決める前に家賃と必要売上のシミュレーションをしておきましょう。
利用できる主な補助金として次のものがあります。①小規模事業者持続化補助金(チラシ作成や販促費)、②IT導入補助金・江東区のICT等導入補助金(会計ソフトやレジなど)、③江東区の創業支援事務所等賃料補助金(家賃など)、④江東区のホームページ作成費補助(HP作成費など)。
補助金は公募期間が限られているので、江東区や中小企業庁のサイトで最新情報をこまめにチェックしましょう。
当事務所では、最初に「業務の仕組み作り」を一緒にやることを大切にしています。具体的には、事業用の口座・カードの準備、AirレジやPOSレジの設定や、どうするのが一番手間がないかを考えます。
日々のオペレーション(レジ入力・経費の支払い)はそのルールをもとにご自身でやっていただき、そのデータをもとに記帳・確定申告はこちらで行います。
初年度はどうしてもミスや迷う場面が出てくるので、その都度一緒に修正しながら進めていくイメージです。「仕事に集中できる仕組み」を一緒に作っていきましょう。
資金繰り 2問
まず「日本政策金融公庫」への相談がおすすめです。原則として担保・保証人なしで申し込める「新創業融資制度」が、パーソナルジムの開業でもよく利用されます。
そのほか、江東区では、地域の信用金庫(ひがしん等)でも相談できます。
「黒字なのにお金がない」のは、利益(帳簿上の数字)と実際の現金の動きがずれることで起こります。特に以下の3つがつまずきやすいです。
①売掛金(カードの売上など、まだ入金されていない分)
②在庫や設備(現金は出ているが経費は毎年少しずつ)
③借入金の返済(経費にならない)
資金繰り表等を作ってお金の出入りを確認することをおすすめします。
経理・税務 5問
個人のお客様向けのジムであれば、急いで登録しなくてよいケースが多いです。まずは売上が1,000万円を超えるタイミングや、業務委託のトレーナーを複数抱えるようになったタイミングで改めて検討しましょう。
開業1年目に気をつけたい主な税金はこちらです。所得税(翌年3月申告・納付)、住民税(翌年6月から請求)、個人事業税(開業初年度の所得にもかかりますが、請求は翌年以降・290万円超から)、消費税(原則2年間は免除)。
特に個人事業税は開業の翌年に突然請求が来て驚く方が多いので、あらかじめ把握しておきましょう。詳しくはコラムでカレンダー形式で解説しています。
入金経路が複数あるときは、まずは予約・決済システム上で売上データを一ヶ所に集約するのがおすすめです。
パーソナルジムでよく使われる定番ツールは、予約管理なら「Airリザーブ」や「Square予約」、決済なら「Square」や「Stripe」です。これらを組み合わせて日々の売上をまとめておけば、管理がぐっと楽になります。
なお、カード決済などは「売上が立った日」と「実際に口座に入る日」がズレるので、その点だけ把握しておくことが大切です。
はい、赤字でも確定申告したほうがよいです。赤字でも青色申告で損失を翌年に繰り越すことで、翌年以降の税金が減る可能性があります。
また、確定申告をしないと、①補助金・給付金の申請ができない、②融資を受けられない、③住民税や国民健康保険料の計算がおかしくなる、といった問題が起きます。
小規模企業共済は、個人事業主や小規模な会社の役員が将来の退職等に備えて積み立てる制度です。一番の特徴は「掛金が全額所得控除になる」ことです(つまり節税になります)。
個人事業主の「退職金代わり」として非常に効果的な節税手段なので、事業が安定してきたら検討してみるとよいでしょう。
事業拡大 2問
業務委託にするときは、以下の3点が大切です。
①細かい指示を出しすぎない(実質的な雇用にならないようにする)
②報酬は成果や時間ベースにする
③本人が自分の裁量で働ける状態にする
ちなみに、年間50万円を超える報酬を払う場合は「支払調書」の提出が必要です。なお、実態が「雇用」とみなされると、社会保険の未加入などで問題になることがあります。
目安は「年間の利益が800万〜1,000万円あたりになってきたとき」です。法人にすると、役員報酬に給与所得控除が使えたり、家族を役員にして税金を分散できたりするメリットがあります。また家族全員を社保に入れられるので、国保を人数分払っているケースだと社保の方がトータルで安くなることもあります。
ただし「なんとなくかっこいいから」という理由だけで早まると、逆に税金や社保の負担が増えた、自由に使えるお金が減った、と後悔する方が多いです。まずは利益が安定してからシミュレーションして判断しましょう。
パーソナルジムの開業では、開業資金、売上の目安、経理や税金など、開業前後に考えることがたくさんあります。
状況によって進め方は変わりますので、具体的な内容についてはお気軽にご相談ください。
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