美容室・サロンの開業や運営について、よくいただく質問をまとめました。
「開業準備」「資金繰り」「経理・税務」の3つに分けて掲載しています。
これから開業される方、開業して間もない方は、ぜひ気になるところからチェックしてみてください。
開業準備 6問
あります。ざっくりと言うとこの3つです。
①事業用口座とカードを作る(プライベートと分けないとお金の状況がよくわからなくなる)
②開業届と青色申告承認申請書を提出する(期限をすぎるのが怖い)
③インボイス登録や融資など、最初の判断だけ税理士に相談しておく(後で軌道修正しづらい)
売上の目安はその人の固定費や生活費によって変わります。また、固定費や生活費が増える場合、生活するのに必要な売上はその金額以上に増えます。
当事務所の資金繰りシミュレーターで簡単に試算できますので、ぜひご活用ください。
また、豊洲などの湾岸エリアは家賃が高いため、同じ条件でも必要な売上が1.5〜2倍になることもあります。開業前に必ず一度計算しておきましょう。
利用できる主な補助金として次のものがあります。①小規模事業者持続化補助金(チラシ作成や販促費)、②IT導入補助金・江東区のICT等導入補助金(会計ソフトやレジなど)、③江東区の創業支援事務所等賃料補助金(家賃など)、④江東区のホームページ作成費補助(HP作成費など)。
補助金は公募期間が限られているので、江東区や中小企業庁のサイトで最新情報をこまめにチェックしましょう。
騒音や床の耐荷重の制約がない分、パーソナルジムなどの業種よりSOHOマンションでの開業はしやすいです。ただし豊洲・東雲などの湾岸エリアはSOHO物件の家賃が高く、「安く抑えるためのSOHO」という前提が崩れやすいです。
亀戸・門前仲町エリアの居抜きテナントの方がコスト面では合理的な選択肢になることもあります。
賃貸マンションの場合、商用利用は原則NGです。必ず管理規約と賃貸借契約書を確認しましょう。「SOHOタイプ」の物件であれば商用利用が認められているケースがありますが、契約前にオーナーや管理会社への確認が必須です。
ちなみに豊洲等の湾岸エリアはSOHO物件の家賃が高い傾向があります。
当事務所では、最初に「業務の仕組み作り」を一緒にやることを大切にしています。具体的には、事業用の口座・カードの準備、AirレジやPOSレジの設定や、どうするのが一番手間がないかを考えます。
日々のオペレーション(レジ入力・経費の支払い)はそのルールをもとにご自身でやっていただき、そのデータをもとに記帳・確定申告はこちらで行います。
初年度はどうしてもミスや迷う場面が出てくるので、その都度一緒に修正しながら進めていくイメージです。「仕事に集中できる仕組み」を一緒に作っていきましょう。
資金繰り 2問
まず「日本政策金融公庫」への相談がおすすめです。原則として担保・保証人なしで申し込める「新創業融資制度」が、美容室やサロンの開業でもよく利用されます。
自己資金が少ない場合でも、勤務歴や技術・資格があることが審査でプラスに評価されることがあります。「自己資金が十分でないから無理」と諦める前に、一度相談してみることをおすすめします。
そのほか、江東区では、地域の信用金庫(ひがしん等)でも相談できます。
「黒字なのにお金がない」のは、利益(帳簿上の数字)と実際の現金の動きがずれることで起こります。特に以下の3つがつまずきやすいです。
①売掛金(カードの売上など、まだ入金されていない分)
②在庫や設備(現金は出ているが経費は毎年少しずつ)
③借入金の返済(経費にならない)
資金繰り表等を作ってお金の出入りを確認することをおすすめします。
経理・税務 6問
一般のお客様向けのサロンであれば、インボイス登録を急ぐ必要はないケースが多いです。まずは売上が1,000万円を超えるタイミングや、法人化のタイミングで改めて検討しましょう。
開業1年目に気をつけたい主な税金はこちらです。所得税(翌年3月申告・納付)、住民税(翌年6月から請求)、個人事業税(開業初年度の所得にもかかりますが、請求は翌年以降・290万円超から)、消費税(原則2年間は免除)。
特に個人事業税は開業の翌年に突然請求が来て驚く方が多いので、あらかじめ把握しておきましょう。詳しくはコラムでカレンダー形式で解説しています。
現金やクレジットカード、ホットペッパービューティーなど入金経路が複数ある場合は、まずはPOSレジ(AirレジやSquareなど)を導入して、売上データを一ヶ所に集約してしまうのが一番の近道です。
バラバラに管理すると計算ミスが起きたり、「売上の日」と「実際の入金日」のズレで混乱したりしがちですが、ひとつのレジシステムにまとめるだけで毎日の管理がぐっと楽になります。
独立した年は、①会社員としての「給与所得」と②フリーランスとしての「事業所得」の両方を合わせて確定申告します。会社から源泉徴収票をもらっておき、事業所得とあわせて自分で確定申告します。
また、退職後は国民健康保険・国民年金への切り替え手続きも忘れずに行いましょう。
はい、赤字でも確定申告したほうがよいです。赤字でも青色申告で損失を翌年に繰り越すことで、翌年以降の税金が減る可能性があります。
また、確定申告をしないと、①補助金・給付金の申請ができない、②融資を受けられない、③住民税や国民健康保険料の計算がおかしくなる、といった問題が起きます。
小規模企業共済は、個人事業主や小規模な会社の役員が将来の退職等に備えて積み立てる制度です。一番の特徴は「掛金が全額所得控除になる」ことです(つまり節税になります)。
個人事業主の「退職金代わり」として非常に効果的な節税手段なので、事業が安定してきたら検討してみるとよいでしょう。
美容室・サロンの開業では、開業資金、売上の目安、経理や税金、法人化など、開業前後に考えることがたくさんあります。
状況によって進め方は変わりますので、具体的な内容についてはお気軽にご相談ください。
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